梅干しを加熱した焼き梅干しには
どんな効果が?ダイエット効果はある?
今回は、ひと手間加えるだけで梅干しの効果効能がパワーアップするという「焼き梅干し」について紹介します。
加熱することで生じるプラスの変化や、おいしい焼き梅干しのつくりかたなど、ぜひご参考に!
- ●梅干しを焼くことで新たな成分が生まれ、生活習慣病予防に効果あり。
- ●焼き梅干しのダイエット効果がテレビで話題になったことも。
- ●焼くだけだから、とっても簡単。レンジでチンでもOKです!
そのままでもおいしい梅干しですが、「焼く」など、加熱調理することで、
さらにおいしくなったり、健康に資する成分が生まれたり、増えたりします。
毎日の食事に変化をつけるのにもおすすめですし、
晩酌のおともに焼いた梅干しをひとつ、というのも乙な楽しみ方です。
本コラムをご参考に、あなたなりの焼き梅干しの楽しみ方を見つけてください。
石神邑おすすめの梅干し
梅干しを加熱するとどんな効果・栄養がある?
焼き梅干し!
加熱!
その文字を見た途端、私の心に火がつきました!
これは熱く紹介しなくては!!
そもそもの話ですが、梅干しには強い抗菌力や疲労回復があります。
それはもう、「梅干しを食べていれば医者いらず」なんて言われるくらいのパワーフード、いや、スーパーパワーフードなんですよ、梅干しは!
そんなすごい梅干しをさらにパワーアップさせるのが、「焼く」という行為!
バトル漫画でいえばレベルアップのための修行編にあたるのが、「焼く」という行為!
おとぎ話でいえば魔法使いが杖をひとふりしてあれこれガラリと変えてくれるのが、「焼く」という行為!
サッカーでいえば……。
すみません、思った以上に熱のこもった書き方になってしまいました。焼き梅干しだけに。
要するに、もともとすごいパワーを持った梅干しを、焼く(=加熱する)ことでさらにパワーアップさせられる、というのが今回お伝えしたいことです。
「焼いただけでそんなに変わるの?」と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
変わるんです、ほんとうに。
たとえば、加熱することで梅干しの糖とクエン酸が化学反応を起こして「ムメフラール」という成分が生まれます。
この成分、血流を改善し、動脈硬化などの生活習慣病を予防することがわかってきたそうです。※
焼く=加熱=化学反応。
考えてみればあたりまえですが、なるほど、そうした理由があるのですね。
私もいろいろ調べて納得させられました。
その他の効能や、おいしい焼き梅干しの作り方など、つづけて紹介していきます。
おっと、その前にちょっと宣伝を。先述のムメフラールですが、「梅エキス」なら(焼かずに)摂取可能です。
ぱっと手軽にすませたい方は、ぜひ、梅エキスをお試しください。
※紀州田辺うめ振興協議会HPより
焼き梅干しにダイエット効果があるって本当?
加熱することによる変化としてもうひとつお伝えしたいのは、バニリンの増殖です。
バニリンとは梅干しに含まれている成分で、脂肪細胞の肥大や増加を防ぐ効果があるといわれています。
ということは、そう、ダイエット効果も期待できるのです。
この話題はテレビでも紹介され、その際には店頭から梅干しが消えてしまう勢いで売れたとか。
じつはこのバニリン、梅干し以外の食品にはなかなか含まれていない成分なのです。
身近なところでは「バニラ」の香りの主成分がバニリンだそう。
じゃあバニラアイスを大量に食べればダイエットになるのかな、と家族に聞いたら、「試してみれば」と冷たく返されました。アイスだけに。
さておき、天然成分のバニリンを摂るには梅干しがぴったり、ということは言えそうです。
先述のテレビでは、食事といっしょに加熱した梅干しを1日3個食べる、という方法が紹介されていたそう。
こっちはぜひ試してみたいですね。
一度温めて増えた成分は、冷えても減ることはないそうです。熱々が苦手な方は、どうぞ安心して、冷ましてからお召し上がりください!
梅干しの加熱料理レシピを紹介
それではいよいよ、焼き梅干しのつくりかたを紹介します。
- 梅干しをアルミホイルでやさしく包みます。
- オーブントースターで10分程度加熱します。
アルミホイルで全体を包むことで表面が焦げにくくなります。下に敷いただけでは、梅干しが真っ黒に焦げてしまいました……。
- 梅干しをアルミホイルでやさしく包みます。
- 魚焼きグリルに置いて、弱火でじっくり加熱します。
我が家の魚焼きグリルは中が見えにくいため、火加減が難しかったです。
- 油をひいていないフライパンに、梅干しを置きます。
- 弱火でじっくりと焼いていきます。
梅干しの様子をしっかり確認できるので、好みの焼き加減に仕上げたい方にはこれがおすすめ。
500Wで1分ほど加熱。これがいちばん簡単で失敗しない方法です!(焼き梅干しとは違いますが)
以上、ご家庭で簡単にお試しいただける方法を紹介しました。
工程のすくなさからも、手軽さを感じていただけたかと思います。ぜひ、お試しください!
梅干しを加熱調理すると、酸味が抑えられて食べやすくなる、という変化も生じます。
また、魚を炊くときに梅干しを入れると、魚の臭みの原因であるトリメチルアミン(アルカリ性)が梅のクエン酸(酸性)で中和され、臭みをやわらげてくれます。
さらに、魚や肉といっしょに加熱調理すると、梅干しに含まれるクエン酸等の作用で、魚や肉がやわらかくなります。
ぜひ、いろんなレシピで梅干しの加熱調理をお試しください。
梅干しを加熱する際の注意点
いくつかの方法で梅干しを加熱してみたところ、つぎのような注意点が明らかになりました。
皆さんが実践される際の参考としてください。
なによりもまず、焼きすぎにご注意を。
焼き梅干しといっても、中までしっかりと焼くわけではありません。
中がホカホカにあたたまっているくらいでOKです。表面が焦げてしまうと、どうしても苦味が強くなり、食べづらくなってしまいます。
次に、どんな梅干しを焼くか問題。
おすすめは塩分8%の「石神の梅干 うす塩味梅干」です。塩分が高めの白干し梅を加熱したところ、さらに塩辛くなってしまいました。これも化学変化、なのでしょうか。
逆に、甘い梅干しはどうなのかと、はちみつ梅干でも試してみたところ、これまた微妙な味でした……。
梅ジャム的にパンに塗って、それをトーストするとおいしい、というスタッフもいるので、そういった工夫をこらして楽しむのはありですね。
単体で焼き梅干しをつくるのであれば、塩分8%ほどの品がイチオシです!
それからもうひとつ注意点を。加熱することで梅干しが破裂することがあるそうです。
とくに電子レンジで加熱しすぎるとよくないようなので、オートでおまかせにするのではなく、時間と温まり具合を確認しながらお試しください。
ちなみに、焼く前にお箸などでいくつか穴をあけておくのも、破裂防止に有効のようです。
焼き梅干しについてのまとめ
焼き梅干しについてのあれこれ、いかがでしたか。
上に書いた「梅ジャム的」な食べ方とおなじく、たとえばお茶漬けにのせる前に梅干しを軽く炙ってみるとか、炒めた梅肉をお肉と絡めてみるとか、梅干しを熱して使うレシピ、幅広く考えられそうです。
健康面でプラスになるのも嬉しいのですが、やっぱりまずはおいしさが大事。
となると、最後には個々人の好み、というところに行き着くかもしれません。
本コラムで紹介したほかにも、皆さんのお好みの焼き方、温め方があれば、ぜひ教えてください。
皆さんからのご意見、ご感想が、私たちの心を熱くするなによりの励みです!