梅干しを毎日食べるとどんな効果が?
メリットやデメリットを解説します!
今回は、梅干しを毎日食べることのメリットとデメリットについて紹介します。
古い言い伝えから、科学的根拠に基づくものまで。おいしいだけではない、梅干しの魅力と実力を掘り下げていきます!
梅干しは古くから健康に資する食品として親しまれてきました。
毎日食べることで元気に過ごせるというメリットがある一方、食べすぎるとデメリットも。
緑茶やシラスなど、食べ合わせによってはさらなる効果が期待できる品もあります。
- ●クエン酸で疲労回復
- ●エポキシリオニレシノールで整腸作用
- ●オレアノール酸で血糖値抑制
- ●食べすぎると塩分のとりすぎに
- ●塩分過多による高血圧のおそれ
- ●空腹時に食べ過ぎると胃に負担
石神邑おすすめの梅干し
梅干しを適量毎日食べるのは
健康に良い
毎日の食事の中心となる食品が「主食」の定義であるならば、あるいは1日のエネルギー源となる食品を「主食」と呼んでいいのであれば、私にとっては梅干しこそ主食といっても過言ではありません。
「ごはんをおかずに梅干し食べる」くらいの主従逆転があってもいいのではないかと思いますし、もしも私がラノベを書くとしたら「転生したら梅干しが主食の世界だった」という題名にしますね。
あ、転生しなくても私その世界線に生きてる!
そんな私に「梅干しを毎日食べる効果」を語らせたらどうなるか。おわかりですよね。はい。ごく真面目に、メリットもデメリットも包み隠さずお伝えします。当然です。梅干しのプロですから。
最初に結論を大きく示していますが、梅干しを毎日食べることは健康に良いとされています。
たとえば、現存する日本最古の医学書『医心方』にも、梅干しが薬として使用されていたことが記されています。平安時代にまとめられたものなので、1000年以上も昔から、梅干しは健康に資すると言われていたことになります。
同様に、古くからの言い伝えとして「梅はその日の難逃れ」というものがあります。「梅干しを食べれば、その日は災難に遭わずにすむ」というわけで、おまじない的なニュアンスもあるのでしょうが、毎日食べることで元気に過ごせる食品であることを実感していればこその言葉でしょう。
また、お客様からのおたよりでも「お茶と1粒の梅干しが長生きの秘訣です」「健康のために毎日いただいております」といった嬉しいお言葉をいただくことが少なくありません。
主観的にも、客観的にも、「梅干しは健康に良い」と言えそうですが、ご注意いただきたいのは「適量」というところ。そう。なにごとも過ぎたるは及ばざるがごとしなのです。
7月30日は「梅干しの日」
「難(7)が去る(30)」の語呂合わせから、7月30日は「梅干しの日」になったそうです。夏バテ予防を意識するのにもぴったりのタイミングですね。
梅干しの効果・メリット
それでは、梅干しがどのような理由で健康にプラス効果をもたらすのか、根拠となる情報をもとに、栄養面とメリットの観点から紹介します。
梅干しの持つ栄養とメリット
クエン酸で疲労回復!
酸っぱい梅干しに豊富に含まれるクエン酸は、疲れの原因となる乳酸を体の外へ排出してくれるので、体のだるさや肩こり解消にも効果があると言われています。
エポキシリオニレシノールで整腸作用!
梅の成分のひとつであるエポキシリオニレシノールは、悪玉菌の増殖を抑制してくれます。
この働きにより、お腹の調子を整えてくれる整腸作用が期待されます。
オレアノール酸で血糖値抑制!
梅の成分のひとつであるオレアノール酸は、血糖値の上昇に関連づけられる酵素の働きを
抑制してくれるそうです。
ウバオールやコロソリン酸で骨強化!
梅に含まれるウバオールやコロソリン酸は骨の強化に効果ありとのこと。
梅の摂取習慣が高齢期の骨密度維持に有効というデータも。
梅リグナンで美容効果!
老化現象の原因とされる活性酸素。梅に含まれる梅リグナンは強い抗酸化力を持っているので、
アンチエイジング効果や美容効果が期待されます。
バニリンで脂肪燃焼!
梅に含まれるバニリンは脂肪細胞を刺激して燃焼につなげてくれるそう。
梅干しを温めることで成分がアップするそうなので、「焼き梅」にするのもおすすめです。
梅ポリフェノールでウイルス対策!
紀州田辺うめ振興協議会によると、梅ポリフェノールが新型コロナウイルスに対する阻害効果を持っていることが明らかになったそうです。(2022年3月報道発表)
焼き梅のつくりかた
フライパンで焦がさないように素焼きする、もしくは、梅干しをアルミホイルで包んでオーブンで10分ほど焼いてください。これだけでバニリンが20%もアップし、冷めても成分が失われることはないそうです。
さらに、焼き梅にすることで血流改善効果のあるムメフラールという成分も生まれるそう。
梅干しのデメリット
メリットがあれば、デメリットもある。それが世の常。
梅干しを食べるにあたってのデメリットは、やはり塩分に関係するものが多いようです。
食べ過ぎは体に悪い
なにをあたりまえのことを、と思われるかもしれませんが、おいしい品はついつい食べ過ぎてしまうもの。適量を心がけていきたいところです。
では、「梅干しの適量」とはどのくらいを指すのでしょうか。
梅干しの種類や味にもよるので明確な線引きは難しいものの、ここでは石神邑の看板商品「うす塩味梅干(通常粒)」をもとに計算してみます。
1粒約20g・塩分約8%の梅干しに含まれる塩分は1〜2g。
健康な成人の1日あたり塩分摂取量(目安)は、男性8g未満、女性7g未満。
梅干し以外の食品からも塩分を摂ることを考えると、1日に1〜2粒が適量、ということになりそうです。
血圧への影響
塩分の摂りすぎによるデメリットの最たるものが、血圧の問題です。
体内の塩分濃度が高くなると高血圧になり、高血圧の状態が続くと、動脈硬化、腎臓障害、心疾患、脳障害などのリスクが高まります。
一方で、梅干しには血圧を下げる効果があることも確認されています。血管収縮作用のあるホルモンに働きかけ、動脈硬化の発生を抑制することで、血圧上昇を抑えるそうです。
血圧を上げて下げれば、プラマイゼロ? というわけにはいきません、残念ながら。
いずれにせよ、肝心なのは「適量」を心がけることです。
それから、空腹時にいきなり梅干しを食べると胃に負担をかけてしまうので、あわせてご注意ください。
梅干しは1日に何個まで食べていい?
私が子どものころには「卵は1日1個しか食べちゃダメ」と言われていたのですが、最近はこれが決して常識ではないという説も見かけるようになりました。
食にまつわる常識は、時代や地域によっても違いがあるので、「絶対」という基準を設けることはできません。
梅干しひとつとっても、私たちが土作りからこだわって育てている「南高梅」は、かなり大きなサイズですから、たとえば市販のお弁当に入っている小粒の梅干しと比べると、ずいぶん違うことがおわかりいただけると思います。
ここで「1粒」と書いているのは、2L〜3Lサイズの南高梅を指しています。平均して25〜35gほどの重さです。
先に書いたとおり、このサイズの場合は、1日1〜2粒が適量でしょう。小粒の品であれば3粒や4粒でも塩分的に問題なし、ということもあるかもしれません。
くどいようですが、くれぐれも食べ過ぎにはご注意を。
また、病院からの指導等を通じて塩分制限を行っている方は、かかりつけ医師にご相談のうえ、適切な量をお召し上がりいただくよう、お願いいたします。
食べ合わせが良い食べ物
いくら好きなものでも、毎日食べると飽きが来ることもあります。梅干しに限ってそんなことは、と言いたいところですが、愛を長もちさせるには気分転換も必要ですよね。
というわけで、梅干しと相性が良い食品を紹介します。
緑茶
緑茶には血中コレステロールを低下させる効果があると言われています。健康に資するという観点でも、梅干しとの組み合わせは良さそうですよね。 しょっぱい梅干しも良いのですが、お茶請けには甘い梅干しもおすすめです。デザート感覚で楽しむことで、健康面にも効果ありなんて、うまい話だと思いませんか。
シラス
梅干しに含まれるクエン酸はカルシウムの吸収を助けてくれるので、シラスとともに食べれば骨の強化にもつながりそうです。
うなぎ
うなぎと梅干しは食べ合わせが悪い例として有名ですが、実際には梅干しが胃酸の分泌を促すことで、うなぎの脂から胃を守ってくれるそうですから、むしろ好相性なのです。
梅干しの効果
まとめ
いかがでしたか、今回のコラム。
食事に限らず、毎日の習慣についてはできるだけ無理をせず、自分の生活や感覚にしっくりくる方法を採り入れたいものです。
とはいえ、ラクな方法ばかり選ぶと、私の場合、ダメっぷりが増していくことも多いので、「QOL(Quality of Life)=生活の質」を向上させるためにも、ときどき自分の生活習慣を見直すことも大事だなと思います。
たとえばこのコラムを書く際に調べ物をしていると、梅干しのことから知識がいろいろと広がって、新しい習慣を採り入れてみようと思うこともしばしばです。本コラムをお読みいただいている皆様にも、おなじように感じていただけると幸いです。
どうでしょう。まずは「毎日梅干し食べてみる」を実践してみては。石神邑のおいしさそのまま、小ぶりサイズの「ちびっこ梅」もあるので、ぜひお試しください!